賃貸物件を探しているとき、内見の際に「オール電化」や「電気温水器設置」という言葉を気に留めない方は意外と多いものです。しかし、電気温水器があることを知らないまま入居してしまうと、生活を始めてからいくつかの大きなハードルに直面することになります。ある入居者の事例ですが、彼は引っ越し初日に友人たちを招いてパーティを開きました。何人かが泊まっていくことになり、順番にシャワーを浴びていたところ、三人目あたりで突然お湯が冷水に変わってしまったのです。彼は慌ててガス会社に連絡しようとしましたが、そもそもガスを契約していなかったことにその時初めて気づきました。これが電気温水器の最大の落とし穴である「湯切れ」です。電気温水器は一日に使えるお湯の量がタンクの容量によって決まっており、それを超えてしまうと、次にお湯が沸き上がる深夜まで待つしかありません。特に冬場は水温が低いため、お湯を作る際により多くの熱量が必要となり、夏場よりも使えるお湯の量が実質的に減ってしまうこともあります。また、電気料金の仕組みについても注意が必要です。電気温水器は夜間に安くなるプランを前提としているため、逆に昼間の電気代が割高に設定されていることが多く、日中に在宅ワークなどで大量の電気を使う人にとっては、思わぬ出費に繋がることがあります。さらに、設置場所についてもリスクがあります。室内の目立たないクローゼットの中に設置されている場合、その存在を忘れてしまい、周囲に荷物をぎゅうぎゅうに詰め込んでしまうことがあります。電気温水器は熱を発しますし、万が一の漏水の際に排水が必要になるため、周囲にはある程度のスペースと通気性が必要です。もしあなたが、入居したばかりの部屋で「どこでお湯を沸かしているのかわからない」と感じているなら、早急にその場所を特定し、取扱説明書を確認すべきです。電気温水器は非常に便利な設備ではありますが、その特性を理解して正しく付き合わないと、冷たいシャワーを浴びるという厳しい現実に直面することになりかねないからです。
賃貸物件で電気温水器の存在に気づかないまま入居するリスク