一人暮らし向けのワンルームマンションや築年数の経過した賃貸物件において、電気温水器が「あるかわからない」という状況はしばしば発生します。なぜなら、限られた居住スペースを有効活用するために、温水器がクローゼットの中や玄関の収納棚の奥に完全に埋め込まれるように設置されているケースが多いためです。ある日、収納を増やそうとクローゼットの奥を整理していたら、大きな白い壁だと思っていたものが実は金属製の巨大なタンクだった、という発見をする入居者は少なくありません。このような室内設置型の電気温水器は、屋外に置かれるものよりもサイズがコンパクトに設計されていることが多く、一見するとただの作り付けの棚や柱のように見えてしまいます。しかし、お湯が出るのであれば、そのお湯をどこかで温めている必要があります。もし屋外に給湯器が見当たらず、キッチン下にも小型の瞬間湯沸かし器がないのであれば、室内のどこかにそのタンクが隠されているはずです。発見するためのヒントは、床にある「点検口」や、壁の一部がネジ止めされているような不自然な仕切りです。電気温水器が室内にある場合、特に注意しなければならないのが、その周辺の環境です。温水器は動作中に熱を発するため、周囲に衣類や紙類を隙間なく詰め込んでしまうと、放熱が妨げられたり、万が一の漏水が発生した際に発見が遅れて大切な荷物が水浸しになったりするリスクがあります。また、電気温水器には寿命があり、十数年が経過するとタンクの腐食や部品の劣化が進みます。室内設置型の場合、水漏れが起きると階下への漏水事故に直結しやすいため、その存在を把握していないことは極めて危険です。自分が住んでいる部屋のクローゼットの中に、大きなタンクが潜んでいないか、今一度確認してみてください。扉を開けて、耳を澄ませば、深夜に静かに水を温める「ブーン」という微かな音が聞こえるかもしれません。その正体を知ることは、快適な生活を守るだけでなく、予期せぬトラブルから自分と隣人を守ることにも繋がるのです。
賃貸物件のクローゼット内に潜む電気温水器の発見と注意点