「ドラム式洗濯機から水が抜けない!」そんな時、まず疑うべきは「糸くずフィルター」の詰まりです。ドラム式洗濯機のトラブルの中で、最も頻繁に発生し、かつ自分で簡単に解決できる可能性が高いのがこの問題です。私自身も何度か経験していますが、フィルターを掃除するだけであっさり解決することがほとんどです。 ドラム式洗濯機は、洗濯槽から排水される際に、衣類から出た糸くずや髪の毛、小さなゴミなどが排水経路に入り込まないよう、糸くずフィルターでそれらを捕集する仕組みになっています。このフィルターは、いわば洗濯機の「ゴミ箱」のような役割を果たしており、定期的に掃除をしなければ、当然ながらゴミでいっぱいになってしまいます。フィルターがゴミで目詰まりすると、水の通り道が狭くなり、最終的には排水が滞り、水が抜けなくなるという事態に陥るのです。 糸くずフィルターは、洗濯機本体の前面下部、または側面下部に設置されていることがほとんどです。機種によって形状は異なりますが、通常はフタやカバーで覆われています。フィルターを取り出す際は、残った水が流れ出てくる可能性があるため、必ずタオルや受け皿、洗面器などを用意してから作業を始めてください。まずは、フタを開け、フィルターをゆっくりと反時計回りに回して取り外します。 フィルターが外れたら、そこにびっしりと付着しているであろう糸くずや髪の毛などのゴミを丁寧に取り除きます。フィルターの網目に入り込んだ細かなゴミは、古歯ブラシなどでかき出すときれいになります。また、フィルターが取り付けられていた穴の奥にも、ヘドロ状の汚れが付着している場合があるので、指やブラシで届く範囲で清掃しましょう。水で洗い流しながら汚れを落とすと、より効果的です。 掃除が終わったら、フィルターを元の位置にしっかりと取り付けます。時計回りにカチッと音がするまで回し、緩みがないことを確認してください。フタもしっかりと閉じます。その後、洗濯機を試運転してみて、水がスムーズに排出されるか確認しましょう。この糸くずフィルターの清掃は、ドラム式洗濯機を快適に使い続けるための非常に重要なメンテナンスです。週に一度、あるいは数回に一度など、定期的に行うことを習慣にすると良いでしょう。