「朝の忙しい時間、シャワーを浴びようとしたら、まさかのお湯が出ない!慌ててカランをひねると、そちらからは何の問題もなくお湯が勢いよく出てくる…。」このような状況に遭遇し、途方に暮れた経験はありませんか?これは、よくある水回りのトラブルの一つであり、原因が特定できれば意外と簡単に解決できることもあります。 あるご家庭で実際にあった事例をご紹介しましょう。築20年の一戸建てにお住まいのA様は、ある日突然、浴室のシャワーからお湯が出なくなったとご相談にいらっしゃいました。カランからは正常にお湯が出るため、給湯器の故障ではないと考えたA様は、まずシャワーヘッドの掃除を試されました。長年使用していたため、シャワーヘッドの目詰まりを疑ったのです。 シャワーヘッドを分解し、内部にびっしりと付着した水垢を丁寧に除去。これで解決するだろうと期待し、再びシャワーを使ってみましたが、状況は改善しませんでした。 次にA様が確認したのは、シャワー専用の止水栓でした。しかし、止水栓はきちんと開いており、他に思い当たる節がありません。そこで、専門の水道業者に点検を依頼しました。業者による詳細な調査の結果、判明したのは「混合水栓内部の切り替え弁の劣化」でした。シャワーとカランの切り替えを行う重要な部品が、長年の使用によって劣化し、シャワー側への水の供給が適切に行われなくなっていたのです。カランからは問題なく水が出るため、給湯器や水道本管に異常はなく、原因は混合水栓の切り替え機能に限定されていました。 業者の方は、新しい切り替え弁に交換する作業を迅速に行い、無事にシャワーからお湯が出るようになりました。A様は、「自分でできる範囲で色々試したけれど、やはりプロに見てもらうのが一番確実だと痛感しました。特に、カランは使えるのにシャワーだけ出ないという、ピンポイントの故障だったため、素人では原因特定が難しかった」と話されていました。この事例からわかるように、「シャワーが出ない、カランは出る」という症状は、シャワーヘッドの詰まりや止水栓の確認だけでなく、混合水栓内部の切り替え弁の故障も疑うべき重要なポイントとなります。
シャワー故障!カランは使えるのに困った事例