それは突然の出来事でした。いつものようにバスルームに入り、リラックスしたシャワータイムを心待ちにしていた時のことです。シャワーのレバーをひねったのに、一向に水が出てきません。焦ってカランをひねると、そちらからは勢いよく水が流れ出します。 「なぜシャワーだけが…?」一瞬頭が真っ白になりましたが、冷静になって考えてみました。 まず思い当たったのは、シャワーヘッドの汚れです。以前、水垢が気になったことがあったので、もしかしたらそれが原因で目詰まりしているのかもしれないと思いました。シャワーヘッドを取り外し、細かな穴をよく見てみると、やはり白いカスのようなものが付着しています。急いで歯ブラシとクエン酸を用意し、丁寧に掃除を始めました。しばらく浸け置きしてからこすり洗いすると、驚くほど汚れが落ちました。これで直ってくれるといいのですが。 期待を込めてシャワーヘッドを元に戻し、再びレバーをひねります。しかし、状況は変わりません。まだシャワーからは水が出ず、カランからは勢いよく水が流れ続けます。 次に考えたのは、どこかの止水栓が閉まっている可能性です。給水管の途中にシャワー専用の止水栓があることを思い出し、探してみると、混合水栓の近くにそれらしきネジがありました。もしかしたら、以前シャワーヘッドを交換した際に、うっかり閉めたままにしていたのかもしれません。マイナスドライバーで少しずつ緩めていくと、カランの水の勢いが少し弱くなったような気がしましたが、シャワーからの水はまだ確認できません。 途方に暮れかけましたが、ふとシャワーとカランを切り替えるレバーに注目しました。何度かカチカチと動かしていると、いつもより動きが固いような気がします。もしかしたら、この切り替えバルブが故障しているのかもしれない。素人ではどうにもならないと思い、結局プロの水道業者に連絡することにしました。翌日来てもらった業者の方に見てもらったところ、やはり切り替えバルブの劣化が原因とのこと。 部品を交換してもらい、無事にシャワーから勢いよく水が出るようになりました。今回のトラブルで、水回りのメンテナンスの重要性を痛感しました。
ある日突然シャワーが出なくなった話